「合成洗剤が安全という嘘のパンフレット」 作ったのは企業ではなく国





昭和50年代(今から約40年ほど前)…洗剤の危険性を知りつつ、洗剤がいかに安全かという嘘(?)のパンフレットを作ったのは…企業ではなく国でした。では、1976年に発行された「日本洗剤公害レポート」という本の p172〜を下記に記しましたので是非読んでみてください。






|白の恐怖




白がもたらす健康被害



↓「日本洗剤公害レポート172ページ」より

 



この国の厚生省は、いつもそう言ってきた。AF2のときもそうだった。PCBでも、リジンでも、水俣病、イタイイタイ病でもそうだった…。最近では六価クロム禍、塩化ビニール、サッカリンと…どの問題にしても”危険信号”を発した先駆的な学者や市民の”声”はあった。


だが、どれもこれも、厚生省が動き出したのは、健康を蝕まれた患者たちが血の叫びをあげ、動かしがたい”証拠”をつきつけたときか、あるいは遠い外国で、”有害”データがあいつぎ、何らかの規制措置がとられたあとからではなかったろうか。


その日本をつかさどる“霞が関”の厚生省とつるんで、企業となれあい、公害たれ流しの原因をつくった御用学者の集団、つまりは〇〇審議会や委託研究班の”事なかれ主義”がまかり通っているのだとしたら、日本はいったいどうなるのだろう?


厚生省の言う「第一人者ばかり」を選んだ洗剤安全性問題研究班が、もともと企業や政府の”おかかえプロジェクトチーム”だったとは思いたくもないが…すでに昭和50年10月末の中間報告では、「特別な異常は認められない」ことで専門者の意見がほぼ一致したといい、またも”危険信号”を無視して「白さ」や「美しさ」や「便利さ」だけを強調したCMが流される…


「こんなことでいいんでしょうか?」と耳打ちしてくれる人は多い。安全性に疑問がもたれているものまで”シロ”としてしまったのでは…1億1千万人の環境を汚染し、人体を蝕み続ける化学物質の”正体”はいつまでたってもつきとめられないだろうし、われわれはいつもその”白の恐怖”と暮らし続けなければならないだろう。』




 
AF2とは:AF-2 [furylfuramide, (Z)-2-(2-furyl)-3-(5-nitro-2-furyl)prop-2-enamide] とは、1960年代より食品保存料として使用されていた食品添加物である(製造販売:上野製薬)。 https://www.j-ems.org/pub/AF2.html

PCBとは:ポリ塩化ビフェニル(PCB)は無色透明な油状の物質。PCBが大きくとりあげられる契機となった事件として、カネミ油症事件があります。PCBが混入したことが原因で、米ぬか油による食中毒が発生しました。https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/gomi/jigyosha/sanpai/pcb/p020692.html





|幻のデータ



毒は認知されていた



↓「日本洗剤公害レポート 178ページ」より

 




 

 幻のデータ 






『私どもが(作者たち)合成洗剤は「無害ではない」と発表して以来、国会の論争のあと、ついに科学技術庁研究調整局は1546万9千円の研究費を投じ追試を行うことになった。


その研究に参画したメンバーは、厚生省の役員を中心とする食品衛生調査会の委員などである。そして、この研究報告書は、総論と各論の5冊にまとめられ、まずはじめに「本書が中性洗剤問題解決の指針として広く活用されることを切望する」(科学技術庁研究調整局長…高橋正春)とのべているにもかかわらず…なぜか
科学技術庁の金庫のなかで眠っているのである


かろうじて入手した同報告書の中には、私どもの研究(すなわち”無害ではない”という研究報告)とおなじ結論を得たもの、さらにそれ以上の毒性が強調されている報告すらある…。これは、合成洗剤追放運動の人たちの間で、
科学技術庁の”幻のデータ”と呼ばれているものである。


そのデータの中には、皮膚に塗布するだけで皮膚吸収し、しかも塗布量の0.53%の量が体内に入り、肝臓に移行するのである。こうした結論が出ているにもかかわらず、皮膚吸収しないというのはなぜか?




 







|洗剤は飲んでも安全?




洗剤を飲んで安全を証明できなかった研究者



↓「日本洗剤公害レポート 186ページ」より

 



『日本食品衛生協会の常務理事小谷新太郎氏は、昭和35年…合成洗剤の研究報告を行った。


これは「市販液状中世洗剤を白ねずみの皮膚に4センチメートル平方、連日筆で塗るとほとんど15日までに死亡した」と、明らかに害毒を認めた報告である。…ところが昭和38年東京都の「
学校給食」というパンフレットに小谷氏は堂々と「合繊洗剤を75グラム服用しても害はないという論文を発表しているのである。


これは、合成洗剤の害毒についてまったく表裏の発表である。


わたしは、この際、同氏が洗剤は害毒があるか否かを明らかにするため、質問した。


「あなたは、合成洗剤の毒性を認めるのですか、認めないのですか。白ねずみの皮膚に塗布すると死亡、いっぽうで75グラム服用しても安全であるといわれている。どちらが本当なのでしょうか。」


小谷氏の答えは、一口で言えば「通常の使用で無害」。つまり、食品衛生調査会の解答をそのままいわれたにすぎない。


そこで私は「
合成洗剤を75グラム服用しても安全であるというのが、通常の使用で無害というのでしたら、この席でぜひライポンF75グラムを服用していただけないでしょうか」といった。


小谷氏は
口の中でつぶやいていたが、頭をかかえているだけであった。こういうことが、合成洗剤の害毒が今日まで明らかにされない理由でもある。




 
ラオポンF:台所用合成洗剤 http://www.detergent.jp/oya/x004.html






|厚生省お墨付き




危険なものを「安全」という厚生省



小谷氏が服用できなかったライポンF・小谷氏が安全を証明できなかったライポンF。厚生省はこの危険なライポンFを、なんと厚生省編集の学会誌に(載せて)堂々と宣伝していたのです。そして、厚生省は、この危険なライポンFを学会誌に載せて堂々と宣伝していたと言うのです。以下の文章がそれです。ほんとうに呆れます。



 「日本洗剤公害レポート」より 
   
パンプレットの内容 (筆者はメトロ宣伝課長) (ただし原文は横組みである)

 





 

「ライポンKISS(キス)」井関雅夫 






秋田県仙北平野の中心、南外村で二日農家の主婦佐々木アキノさん(26)が、突然右半身のシビレを訴え、目が見えなくなり、呼吸困難で死去しました。親類縁者が集まったお通夜の席で「死人の出た家の”ナマグサもの”を始末して、めい福を祈る」という地方の習慣に従い、樽いっぱいに仕込まれたサンマの飯ずしを16人で食べた。(11月8日付け毎日新聞)


この中毒の原因は飯ずしに発生したボツリヌス菌だった。200グラムあれば金世界の人を殺せるといわれている、恐ろしいバイキンである。どうしてこんな猛毒が、すしの中で発生するのだろうか。問題は飯ずしだが、秋田では毎年稲刈りの後の「行事食」として珍重する風習がある。


この原因を作った飯ずしの魚肉は、12日間も流水につけてあったそうである。しかも最初に死んだ佐々木アキノさんも、その飯ずしの中毒であることが、後から判明した。一挙に13人の生命を奪ったわけである。


飯ずしの中毒は時々報告される。東北地方から北海道にかけて毎年、相当数の中毒患者が発生している。魚肉を洗う時にどうしてライポンFというような、便利で手軽な洗剤があるのにりようしなかったのだろう。野菜や果物だけを洗うものだと思い込んでいるのではないだろうか?


マグロの切り身をこころみにライポンFで洗ってみた。脂気が抜けてしまうかと思ったが、決してそんなことはなくかえって色が鮮やかになり、味はすこしも変わらないということを発見した。


特に東京湾のように、大腸菌や好塩菌がウヨウヨしている海で取れた魚なんか、一応ライポンFをくぐらせるのが安全ではないだろうか?


ここでお話を一席。


「彼と彼女は頬寄せて、ささやきを交わしていた。彼は彼女の唇と求めた。男は燃えていたし、女は渇いていたのである。だから女の唇は熱を持っていて、少々しらけていた。


男はライポンFの薄めた液を、そっとハンカチにしませて、唇をふいてやった。


彼女の唇から脂気が抜けないばかりか、鮮度がぐっとよくなったように色が鮮やかになった。男はますます燃えたのである。そして魚肉のような女の唇を、安心して、こころゆくまで食べたのである。






「刺身をライポンFで洗ったほうが安全、しかもライポンFを唇に塗ると接吻がおいしい」とまで、このパンフレットでは言っています。一般の週刊雑誌や、企業の広告ならまだしも、一国の厚生省編集の学会誌に堂々と…ふざけた表現で合成洗剤の宣伝をしているのですからあきれるばかりです。

 

国が作ったパンフレットの内容を読むと‥国がどれほど国民を馬鹿にしているかが分かり、憤りさえ覚えるのです。こんなことが堂々とできるのも…企業と行政の癒着がいかにひどいからではないでしょうか?

 

合成洗剤などの危険性について、国がしっかりと取り組んでくれていたら、感染症が流行るたびに殺菌剤、虫が出たら殺虫剤と有害な化学物質を安易に使用しなかったでしょう。








|お勧めする本




こちらが…今まで紹介していた「日本洗剤公害レポート」という本の写真です。もし入手できたら是非読んでいただきたい本です。合成洗剤の問題は、環境問題の原点と私は捉えています。




 ↓日本洗剤公害レポート 




もしかしたら、こちらで購入できるかもしれません:アマゾン⇒ http://amzn.to/13SrkkB








|お勧め動画




 「柳沢文正氏」 の受けた圧力について



   ↓ 「それでも彼(柳沢文正)は くじけなかった」









|追加




1.合成洗剤の単位面積当たり使用量世界一は?


現在日本は、合成洗剤の単位面積あたり使用量世界一


現在日本は、合成洗剤の単位面積当たりの使用量が世界一だそうです。日本は国土が狭いのに…ふしぎです。日本人は「きれい好き」という褒め言葉にうまく乗せられているような気がします。なぜなら…きれい好きな日本人の海や川が一番汚いからです。(「日本人も知らない…日本の世界一」:⇒http://ilikeeveryone.jugem.jp/?eid=262




↓九州のとある田舎。きれいな海だけど…隅の方は…生活排水で泡立っている
合成洗剤の泡 海

「気づかなかった。お中元の洗剤で育った魚が…お歳暮で贈られているということに…」




2.日本原発株式会社の作ったパンフレット


「ソ連のような事故は絶対起こらないとマンガで書かれたパンフレット」を日本原発株式会社は、作っていました。一度ご覧ください。


「日本の原子炉は、出力が急に上がるような時でも自然にブレーキがかかる特性を持っているんだ。つまり大きな事故にならないように抑える力が備わっているんだ。日本ではソ連のような事故は考えられないよ。」と主人公。しかし、実際は事故が起きてしまったわけで…このパンフレットの説得力はありません。
http://ameblo.jp/fudo-chan/entry-10868153402.html
 




3.日本原子力発電株式会社について


合成洗剤とは関係ありませんが追加2.に関連し…お勧めサイトの紹介をしておきます。


日本原電とは⇒ http://bit.ly/UdfGxP


原発関連団体は「天下り」の巣窟だった⇒http://www.asyura2.com/11/genpatu8/msg/135.html


日本原電、全原発停止でも過去最高益のカラクリ…利益の出所は国民負担?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130116-00000302-bjournal-bus_all




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農薬の危険性:国も学校も‥みんな無関心





|国は守ってくれない




農薬の空中散布で体調を壊したとき農水省、農協、保健所、学校、役場などに問い合わせた。また、自分なりの意見を言った。しかし、農協や農水省は、まったく相手にしてくれなかった。よく考えてみると農薬を使って儲けているのだから当たり前なのだが(その頃は、みんなの健康を考えてくれていると真剣におもっていた)だから精一杯訴えた。



保健所は、中国の餃子から農薬が出たとことに敏感に反応。だから、「農薬の空中散布」は中国の餃子以上にあってはならないからマスコミに取り上げられる はずだと私は思っていた。しかし、保健所は私の訴えには耳を貸さず保健所からもう一度連絡すると言いながらなぜか保健所からは連絡がなく役所から 連絡が。(理解できない??)







|学校助けてくれない




あるときは、学校に行き…



「子どもたちが農薬の空中散布期間中、外で運動しているのは危険じゃないのか?」とか‥、
「窓を開けていいのか?」とか‥、
「できれば学校からも農薬反対の旗を掲げてほしい」と、



担任の先生と教務主任の先生と校長先生に訴えました
しかし、先生たちはただうなずくばかりだったのです。



こんな危険な農薬が空からまかれているのに驚くこともなく「気の毒に〜」といった表情で私を見て本当に辛かった。先生たちは無症状なわけで無頓着なのはしょうがないのかも知れないのですが。すくなくとも、現実に症状が出ている人がいるわけですから真剣に取り組んでほしかったと、残念でしかたありませんでした





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